14/03/20●診療報酬の改定で、高齢患者の病院追い出しが始まる |
政府は今年度の診療報酬の改定(4月1日から実施)と併せて、「入院を減らし在宅を重視する」方針を明確に打ち出した。これは、簡単に言うと、「病院では看取らない。家族が自宅で見取れ」ということだ。 これは、この先、日本社会揺るがす大問題「2025年問題」に備えての措置だ。2025年問題というのは、2025年を前後して親を看取った団塊世代が、今度は自分たちが死ぬ時期に入るときに、起こる問題。つまり、2025年、団塊世代の中核は75歳超えた後期高齢者となり、男の平均寿命79歳から見て、次々に病院や介護施設に入る必要が出てくる。 こうなると当然だが、介護産業は、団塊世代がこの世から去った後の需要減も見越して、設備投資を減らしていくだろう。つまり、面倒を見てくれる病院も介護施設もないという状況がやって来る。 そこで、政府は、この先は「病院ではなく自宅で死んでください」と、団塊世代に向かって言始めたのだ。 |