19/12/02●75歳以上2割負担で医療費が「8000億円削減できる」と言うが----。 |
12月半ばに決められる医療費を含めた社会保障費の改定をめぐって、政府内で激論が続いている。そんななか、12月1日、75歳以上の受診時の窓口負担を「原則1割」から「原則2割」に引き上げた場合、公費や保険料でまかなう医療給付費を年約8000億円減らせると厚労省が試算していると「朝日新聞」が伝えた。となると、すでにこれは決定事項で、残すは時期の問題だけということになる。 窓口負担を含めた2018年度の医療費は約43兆円に上っている。そのうち約16兆円が75歳以上の医療費。ここを抑制しないと、医療費は今後も雪だるま式に増えて、財政を圧迫する。現在の1割負担から2割負担にすれば、高齢者の足が病院から遠のくということである。 すでに、2020年度の診療報酬の改定はマイナスになることが決まっている。これに医師会は強く反対してきたが、健康保険組合や経済界などは、積極的に賛成してきた。 今後、高齢者の医療費はどんどん削減されていくだろう。
|