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Doctor's Eye(私の視点・報告&医療ニュース)

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18/05/30●ロボット手術が保険適用され、手術数急増中

この4月から「ロボット手術」が一気に12種類の手術で保険適用になったことで、手術数が激増しているという。これまでは、前立腺がん、腎臓がんの部分切除だけだったのが、以下の12種類に拡大した。

 

胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術

胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術

胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除または1肺葉を超えるもの)

胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術

胸腔鏡下弁形成術

腹腔鏡下胃切除術

腹腔鏡下噴門側胃切除術

腹腔鏡下胃全摘術

腹腔鏡下直腸切除・切断術

腹腔鏡下膀胱(ぼうこう)悪性腫瘍手術

腹腔鏡下膣(ちつ)式子宮全摘術

腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る)

 

 ロボット手術といっても日本で承認されているロボットは、米国製の「ダビンチ」だけ。13億円とされる高額医療機器なので、今回の承認は医療側にとってはりがたいこと。また、患者さんにとっても、これまで外科医が手で行ってきた内視鏡手術が、ロボットアームになることで、より細かな正確な動きが可能になるので、下手な外科医による手術ミスは減るだろう。

 しかし、医療費は増える一方だ。

 
18/05/15●「人生100年時代」は大いに疑問。ある面で長寿は残酷である。

 最近、「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになった。たとえば、野村証券は「人生100年パートナー宣言」をしてNISAを奨励し、太陽生命保険は「100歳時代年金」というものを売り出している。

 これらの発端は、英ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏らが著した『ライフ・シフト』というベストセラー。この本に目をつけた安倍政権は2017年に「人生100年時代構想」を打ち出し、なんとこれまで6回も官僚や有識者を集めて会議を開いてきている。「一億総活躍社会の実現」というスローガンにピッタリだったのだろう。

 しかし、会議参加者たちは、長寿社会の現実を知らないのではなかろうか?

 

 先ごろ、内閣府は会議の中間報告をまとめて発表したが、それによると、これからは「リカレント教育」(生涯教育)が大切であるとされ、官民併せて努力していくことが提唱されている。とくに、大学教育を改革し、いくつになっても学べ、それによって退職後も起業したり再就職できるようにしたりしなければならいとしている。

 要するに、寿命が100年に延びるのだから、その分、高齢になっても働いて生きろということである。

 

 しかし、医者の私の実感からすると、はたして本当に「人生100年時代」が来るのかは大いに疑問だ。また、仮にそうなるとしても、それが私たちに幸福をもたらすかどうかはわからない。現代はともかく「長寿は素晴らしい」という価値観で動いている。しかし、本当に長寿は素晴らしいことなのか?

    写真:首相官邸HPより

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18/05/05●はしか(麻疹)の感染が拡大中。改めて感染力の強さと、日本の後進国ぶりに驚く

たった1人の感染者(3月に台湾から沖縄を訪れた旅行者)を発端に、全国規模ではしか(麻疹)の感染が広がっている。沖縄県で90人、愛知県で15人など、すでに119県で100人を超える患者数が報告されている(54日時点)。

 麻疹は感染力がとても強いとされるが、改めて感染力の強さに驚く。予防法はMRワクチンの接種以外にないが、

残念ながら、1977年から1990年生まれの人は、1回しか接種していない。また、年代は別として、1回も接種しなかった人もいる。

 これは、国の方針がくるくる変わった影響だ。任意接種だったり、1回接種だったりとした後、やっと2回接種になった。そうして、現在は、1歳で1回目、小学校入学前の1年間に2回目を打つことになっている。

 とはいえ、この21世紀、日本は年間50人の麻疹による死者を出している「麻疹大国」(後進国)である。これでは、日本素晴らしい国などと、とても世界に誇れない。しかも、ワクチン接種は比較的高額である。即刻、なんとかすべきだろう。

 
18/03/20●医師国家試験、合格率90.1%…合格者は9024人
厚生労働省は319日、第112回医師国家試験(2月に実施)の合格者を発表した。受験者110人に対し、合格者は9024人。合格率は90.1%で、前年より1.4ポイント上昇した。合格者は、男性5958人(合格率は89.1%)、女性3066人(同92.2%)。新卒者の合格率は93.3%、既卒者は63.9%だった。

 2018年新卒受験者の入学年にあたる2012年度入試において68名の医学科定員増があったほか、既卒の受験者が増加したことから、全体の受験者数は前年より392人増、合格者は前年より491人増加した。受験者、合格者ともに既卒の増加が目立っているという。

 大学別の合格率は、自治医科大学99.2%ともっとも高く、続いて横浜市立大学97.7%、兵庫医科大学97.5%、順天堂大学96.9%となっている。

 このほか、主な大学の合格状況は、東北大学94.2%、東京大学90.0%、東京医科歯科大学95.3%、京都大学93.3%、大阪大学89.8%、九州大学89.9%、慶應義塾大学96.6%など。私の母校、東京慈恵会医科大学は95.9%だった。

 
18/03/10●健康寿命は最長更新、男性72.14歳、女性74.79歳に

厚生労働省は39日、最新の「健康寿命」(2016年時点)を発表した。それによると、男性72.14歳、女性は74.79歳で、前回の2013年と比べて男性は0.95歳、女性は0.58歳延び、男女とも過去最長を更新した。厚労省は健康寿命を3年ごとに公表しており、初回の2001年(男性69.40歳、女性72.65歳)から、健康寿命はずっと延び続けている。もちろん、平均寿命のほうも延び続けている。

 が、より重要なのが健康寿命であるのは言うまでもない。いくら長生きできたとはいえ、健康を害したまま、たとえば寝たきりになったとしたら、人生は虚しい。

 したがって、健康寿命と平均寿命との差(不健康な期間)が大きな問題になるが、この差はわずかに縮まり、今回、男性8.84年(前回9.02年)、女性12.35年(同12.40年)となった。

 

 なお、都道府県別の上位は次のようになっている。

■男性-----(1)  山梨県73.21  (2)  埼玉県73.10 (3)  愛知県73.06 (4)  岐阜県72.89 (5)  石川県72.67

■女性-----(1)  愛知県76.32  (2)  三重県76.30 (3)  山梨県76.22 (4)  富山県75.77 (5)  島根県75.74

 

 ここから、注目されるのは、山梨県と愛知県。

 山梨県の場合、男性が73.21歳で2回連続1位、女性は76.22歳で3位(前回1位)。厚労省は同県について、がん検診受診率が高く、野菜摂取量が多いことが背景にあるとみている。愛知県は、男性が73.06歳で3位(同12位)、女性は76.32歳で1位(同18位)だった。愛知県の躍進に関しては、今後の調査が待たれる。

 なお、今回の調査は、国民生活基礎調査で「健康上の問題で日常生活に影響がある」と答えた人の有無を基にしているため、回答者の主観に左右される側面があるという。
 
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