47.4% 印刷

高すぎる日本の喫煙率


 いまだに日本人男性の喫煙率は、半数近くの47.4%。それもこの10年横ばいで減る気配がないとのことだ。女性は11.5%、こちらも横ばいだが、20歳代、30歳代は増える傾向にあるとか。そのためか、平成10年から、肺がんによる死者数が胃がんを抜いて、トップに躍り出てしまった。患者数はまだ2位だが、まもなく1位になる事間違いないらしい。原因はたばこの吸いすぎによるものだということははっきりしている。ニコチンタールの中に発がん物質が含まれている。最近の研究では、がん以外の循環器系の患者になった人も、たばこを吸っていた人も、たばこを吸っていた人は死亡率が高いことが判った。

 厚生労働省研究班の調査では、たばこを吸っていた人は、吸っていない人に比べ、男性で1.6倍、女性は1.9倍高かった。また別の同研究所の調査では、1日1箱20本を吸っている人の死亡率は、最高血圧が平均より40以上高い人や、血糖値が平均より100以上高い人よりもリスクが高くなっているという結果を発表している。

 厚生労働省は喫煙率を半分にしましょうと訴えているが、これでやっと欧米に追いつくことになる。--アメリカは現在は25.7%、イギリス28%--しかし今のままでは達成できそうもない。そこで喫煙者を減らすために、たばこ1箱1000円以上にしたらどうか、といった案が出されている。筆者も賛成だ。

 病院はももちろん禁煙。医者で吸っている人がいたら罰金をとってもいい。それでも、たばこを吸いたいという人は、1日のうちに他人の迷惑にならない場所と時間を決めて、その時だけ吸ってもらう。これが習慣化されれば、吸う本数も減り、肺がん死亡率が激減するだろう。