11/07/27●医療費の最高は高知、最低千葉、医療費地域差はなんと1.6倍  印刷

  年々膨らむ一方の医療費。これをどのように適正にすべきは、いまのところ名解決策はない。そんななか、厚生労働省は、「医療費の地域差(医療費マップ)」の平成21年度版を公表した。これは、都道府県や市町村別にみた医療費水準の地域差について、とりまとめたもの。

  市町村国民健康保険と後期高齢者医療制度の結果を合わせた、全体の医療費をみると、1人当たり実績医療費は、高知県が最も高く57万2千円で、逆に最も低いのは千葉県で36万3千円だった。2009年度の国民1人当たり医療費の全国平均は44万5千円。最も高かった高知県の最も低い千葉県の36万3千円では、1・6倍の差がある。

 都道府県別でみると、高知に次いで高いのは山口(56万1千円)、広島(55万8千円)など。低い順では、千葉に次いで沖縄(36万9千円)、埼玉(37万円)と続いた。厚労省は「入院費用が高く高齢者が多い地域ほど、医療費も高くなる傾向がある」としている。

 入院費用が高いというのは、その地域で高齢化社会が進んでいる証しでもある。この高齢化社会問題も、いまのところどう解決していくべきか、国には確固たる方針はないようだ。