12/10/22●世間を揺るがせたニセ研究員の「iPS細胞手術」報道はなぜ起こったか? 印刷

 世界初の「iPS細胞手術」を行ったと主張し、物議をかもした医科学研究者の森口尚史氏。本人に虚言癖と有名病があるのは確かだが、それを見抜けなかった大新聞記者、メディアはどうなっているのだろうか?

   日本は肩書社会とされ、肩書さえあれば発言は信用されるという半面、そこには大きな落とし穴が待っている。森口氏は、米ハーバード大学客員講師、あるいは東大の特任研究員などと名乗った。しかし、東大医学部では、「特任」と付く人は多すぎて、担当教授以外は把握しようがないという。

 そんなことも含めて、小学館の『週刊ポスト』(2012年11月2日号)の「検証 前代未聞の大誤報 PARTⅡ」で医療ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員 田辺功氏と対談した。