20歳代の男性が1日に摂取していいカロリー量が2300キロカロリー。もちろんあくまで目安にすぎない。女性は1800から2000キロカロリーといったところか。最近は多くのレストランでカロリー量をメニューに明示するようになったので、食べ過ぎかどうかが客観的なデーターでわかるようになってきた。

　歳をとるにつれ、カロリー量は減らしていくべきだろうがたとえば筆者は、56歳になったが一日のカロリー量はたいてい2000キロカロリーを少しだが超えている。ただ、若い人は、ふだん身体を動かしているし、脂っこい料理でも、消化できるだろうが年寄りはそうはいかない。だから、同じカロリー量でも脂っこいものを減らして、その分野菜を多く摂るようになった。

　30年前の家庭用医学辞典が、筆者の自宅でホコリをかぶっていた。久しぶりに読んでみたら『わたしども病院では、男性なら1日1000キロカロリー、女性なら1日900キロカロリーの食事をすることにしています』と記されていた。病院食だから、カロリー量は抑え気味だろうが今の感覚からするといくらなんでも少なすぎる。これでは空腹感ばかり覚えて、こっそり買い食いをしてしまうだけではないかと思ったりもする。

でも、30年前は、健康な人でも、これにプラスαしたぐらいの量しか食べていなかったのだ。だから身体は欧米人に比べて小さかった。

　よく、日本人の食事に戻せ、そうすれば肥満が減ると主張する人たちがいるー故鈴木その子さんのダイエット法も昭和30年代の日本の食事そのままだったー。

　筆者はそうは思わない。欧米人のようになれとは言わないが、ひょろひょろした体型ではなく、がっしりした身体つきになってほしい。免疫力がつき、病気に打ち勝つ身体になったことを意味するからだ。