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Doctor's Eye(私の視点・報告&医療ニュース)

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09/09/15■新政権の医療・介護行政はどうなる?政策・議員をチェック PDF 印刷

 民主党政権が間もなく発足する。そこで、民主党の医療政策と、医療・介護関係の議員がどれくらいいるのかをチェックしておきたい。

まず、民主党の医療政策だが、マニフェストの「民主党7つの提言」の2番目に「医師不足を解消して、安心の治療をつくる。」というのが、最大のポイントだ。さらに、同党はマニフェストで社会保障について、およそ、次のようなことを謳っている。

▽後期高齢者医療制度・関連法は廃止する

▽OECD平均の人口当たり医師数を目指し、医師養成数を1.5倍にする

▽病院運営交付金を従来水準へ回復する

▽新型インフルエンザに関し、ガイドライン・関連法制を全面的に見直すとともに、診療・相談・治療体制の拡充を図る

▽子宮頚がんに関するワクチンの任意接種を促進する

▽認定事業者に対する介護報酬を加算し、介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる

▽当面、療養病床削減 計画を凍結し、必要な病床数を確保する

このうち、緊急の課題は、もうすぐにでも予想される新型インフルエンザ対策であろう。これに対する備えは一刻の猶予も許されない。もし、大流行となり、都市部で死者が次々に出るような事態になれば、新政権はたちまち行き詰まる可能性すら考えられる。

次に、医療・介護職関係の議員だが、小選挙区からは、新人の医師、石森久嗣氏(栃木1区)が初当選を果たしている。同じく医師の岡本充巧氏(愛知9区)は3選、薬剤師の三井辨雄氏(北海道2区)は4選となった。また、新人で医師の仁木博文氏(徳島3区)は比例代表で復活当選している。
 さらに、比例単独候補では、新人で看護師の山崎摩耶氏(北海道ブロック)が当選している。

 この計5人が医療・介護関係議員だが、この数は、自民党時代より少ない。

 
09/09/14■オバマ大統領が医療改革の訴え!ひるがえって日本は? PDF 印刷

 9月14日、オバマ大統領は、医療保険改革の必要性について、議会で訴えた。「すべての国民に手ごろな医療保険を提供する」というのは、彼の最大の公約だが、その是非をめぐって国内世論は2分し、いまアメリカでは与野党が激しく対立している。改革が失敗すれば、オバマ政権への求心力は低下するのは間違いない。アメリカの歴代政権は、これまで医療改革にはことごとく失敗してきた。

  アメリカには、日本のような国民皆保険制度がない。公的保険は高齢者や低所得者向けのものなどに限られ、国民の約3分の2は民間の医療保険に入っているが、15%にあたる約4700万人は無保険者になっている。

  私は、こうしたアメリカの状況を見るたびに、日本の国民皆保険は悪い点も多いが、基本的にはいい制度だと思ってきた。ただ、年々増加する医療費を考えると、支えきれない限界にきているのは確かだ。民主党は、「国民皆年金、国民皆保険を守る」と公約で掲げてきた。「後期高齢者医療制度・関連法は廃止し、医療制度を一元化する」と言ってきた。しかし、やはり財源をどうするのか?という難問が残る。

  現在、患者さんの立場から言えば、「保険料を支払う代わりに、少ない自己負担(だいたいは3割)で診療を受けられる」という医療制度は、いざ病気になったときは本当に助かる制度である。

  ただし、これだけなら、民間でもできる。ただ、民間がやると、利益を上げなければならないから、保険に付きもののリスクを計算し、医療費のかからない健康な人を優遇することになる。つまり、健康な人は安い保険料、病気がちの人は高い保険料を払うことになる。となると、国民の健康の維持は、本人の健康状態がどうであれ、所得で決まる。これが市場原理で、アメリカはそのなかで医療制度を運営してきた。とりあえず、民主党は、アメリカ型の医療制度の悪い点だけは導入することはない。

 
09/09/07■新型インフル、ワクチン接種の医療機関を限定 PDF 印刷
  今朝の読売新聞の記事によると、厚生労働省は、新型インフルエンザワクチンの接種を、国と委託契約を結んだ医療機関に限って行う方針を固めたという。対象の医療機関は市町村や地域 の医師会が選ぶという。

 これは、ワクチンの供給量に限りがあるためやもうえない措置だが、優先順位を決めるのは非常に難しい問題だ。とりあえず、最優先とされるのは、医療従事者。次に、糖尿病やぜんそくなどの持病のある人や妊婦。そして、1歳~就学前の小児、1歳未満の乳児の両親となっているが、これらを全部合わせると1900万 人。これに対して、年内の生産量は最大1700万人分しかない。現在、ワクチンの緊急輸入も計画されているが、そうしたとしても供給は12月下旬以降の見通しになる。

 新型インフルエンザ(スワイン・フル)の感染拡大は続きそうなので、十分、注意が必要だ。

 
09/09/04■勤務医の4割が「不当なクレーム」を経験。医者はつらいよ! PDF 印刷

 病院というところは、とかくトラブルが多い。そのトラブルの大半は、患者やその家族からのクレームである。このたび、日本医師会の「勤務医の健康の現状と支援のあり方に関するアンケート調査」の結果が発表されたが、それによると、勤務医の約4割が、患者やその家族からの不当なクレームやトラブルを経験していた。

 この調査は、今年2月20日から3月6日まで実施。日医会員の勤務医1万人(男性8000人、女性2000人)を対象に実施。3879人から回答があった。
 この半年間に、患者やその家族からの不当なクレームやトラブルを受けたことがあるかを尋ねたところ、「1-3回」が39.0%(1511人)、「4回以上」が5.4%(210人)で、これらを合わせると計44.4%(1721人)が受けたことがあったと答えている。

 男女別では、男性勤務医の46.3%(1384人)、女性勤務医の40.3%(332人)が経験していた。 また、年代別では、「30歳代」が51.7%(365人)と最も多く、以下「20歳代」50.5%(45人)、「40歳代」49.3%(559人)など。一方、「70歳代以上」は15.8%(43人)で最も少なかった。  

 勤務先の医療機関の病床数別に見ると、「500床以上」が48.7%(488人)で最多。以下「100-499床」45.2%(993人)、「50-99床」43.9%(178人)などの順で、病床数が多いほど経験した医師の割合が高かった。

 この調査で注目されるのは、こうした数字のデータより、こうしたクレームを医者がどう受け止めたかである。驚くというか、私にとっては当然とも思えたのが、「自殺や死について週に数回考えた」り、「具体的な自殺の計画を立てて、実際に死のうとした」りしたことがある勤務医が、なんと約6%いたことだ。日医の今村聡常任理事は9月2日の定例記者会見で、「一般国民の割合から比べると非常に高く、衝撃的なデータだと考えている」と述べた。

  勤務医が過酷な労働環境にあるのは、いまや世間も知っている。なのに、最近は、どんな治療を受けてもクレームをつける患者や家族が増えている。私は、基本的に患者側に立って医療ジャーナリスト活動を続けてきたが、思うのは、最近、昔と比べて患者側の要求レベルが非常に高くなっているということだ。

 
09/09/03■医療費最高34兆円超 07年度、今後も年1兆円増 PDF 印刷
   厚生労働省は2日、2007年度に、病気やけがのために医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)が前年度に比べて3%増の34兆1360億円と過去最高を記録したと発表した。国民医療費というのは、治療に充てた費用が対象で、健康診断や予防接種などは含まない。それでも、1年間にかかった医療費全体の指標として使われることが多い。

  年々増え続ける国民医療費。34兆円という額は、日本の税収が約50億円弱とすると、その7割近くにも達してしまう。これでは、日本国は、医療費だけでやがてつぶれかねない。厚労省は「高齢化の影響だけで国民医療費は5000億円程度増えた」とみているが、実際、高齢者の増加や医療技術の高度化で1人当たりにかかる医療費は年々増えている。

  今回は2007度の発表だが、2008年度はさらに増加しているのは間違いない。民主党は今後、医療体制を拡充する方針で、マニフェストにもそれをうたっている。しかし、財源確保の明確な道筋は見えてこない。

 
09/08/29■新型インフル流行、10月上旬ピークか? PDF 印刷

  厚生労働省は28日、新型インフルエンザの今後の流行に関する試算を発表した。それによると、10月の流行ピーク時には1日当たり約76万人の患者が新たに出て、全国の入院患者は最大時で4万6400人に上る可能性があるという。 

 この試算は海外の流行状況や感染率などから、季節性インフルエンザ感染者の約2倍にあたる国民の平均2割、都市部などでは同3割が発症すると想定。今シーズンの入院率を全患者の1・5~2・5%(38万人~64万人)、インフルエンザ脳症や肺炎など重症者の発生率を同0・15~0・5%(3万8000 人~12万8000人)として算出した。

 しかし、これは一つの試算にすぎない。実際にそうなるかどうかは、予測不能で、この試算を上回る可能性も十分に考えられる。今回の試算は、通常の季節性インフルエンザの2倍程度の感染者が出るという前提で計算されている。しかし、国民の3割が感染すると、入院患者数は6万9800人に達する。厚労省は死者数の試算はしていないが、アメリカの想定では入院患者の約30人に1人が死亡するという。

 

 


 

 
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