Welcome to Doctor Fuke’s Official Website

このサイトは、医師・ジャーナリストである富家孝の公式ウェブサイトです。
富家孝の活動を知っていただき、みなさんと一緒にいまの日本の「医療」を考えます。

13/12/10●「安楽死旅行(デス・ツーリズム)」を描いた映画に衝撃を覚える
   この1130日、『母の身終い』というフランス映画が公開され、高齢世代の観客を中心に大きな波紋を巻き起こしている。

 この映画のテーマは、「安楽死」(医師の自殺幇助によって自らの意思で死ぬこと)。日本では、安楽死が禁止されているので、「こういった死に方」があることは、衝撃的だ。

 スイスでは、2005年に「患者の権利及び生の終末に関する法律」が成立し、世界から終末患者を受け入れている。 これまで、自らの意思で死ぬ「自死」のためにスイスを訪れた人間は1000人を超え、日本人も数人いるという。

 これは、「安楽死旅行(デス・ツーリズム)」と呼ばれている。

   

 映画は、その模様を淡々と描く。主人公は、刑務所を出所した48歳の長距離トラックのドライバーのアラン。アランは母のいる実家に戻り、人生のやり直しを試みるが、あるとき、母が不治の病に冒されていて、自ら死期を選ぼうとしているのを知る。すでに母は、医師の薬物処方による安楽死を認めているスイスのNPOの会員になり、手続きを済ませていた。

 映画の後半は、母の死への旅立ち。その日が来たとき、アランは母をスイスまでクルマで連れて行く。そこは、「自死の家」といわれる施設。そこで、母は意思を確認され、クスリを渡される。クスリは約40分で、服薬者を安らかな死に誘う。人は自分の死に方をこうして選べる。あまりに簡単に、あっさりと母は死んでいく。この映画は、私たち日本人にとっては、本当に衝撃だ。

 
Free template 'I, Gobot' by [ Anch ] Gorsk.net Studio. Please, don't remove this hidden copyleft!