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17/07/28●平均寿命「女性87.14歳 男性80.98歳 で過去最高」と発表されたが----。

  2016年の日本人の平均寿命は、女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高と、27日に厚生労働省から発表された。前年に比べ女性が0.15歳、男性は0.23歳延びた。過去最高の更新は女性が4年連続、男性は5年連続。国際比較では男女とも香港に次いで世界2位となった。

 香港の平均寿命は女性が87.34歳、男性が81.32歳。日本の女性は15年に引き続き2位で、男性は4位から2位になった。香港に次いで2位といっても、世界に冠たる「長寿大国」なので、メディアはこれを誇らしげに報道する。

 しかし、この長寿大国の現実は、けっして誇れるものではない。なぜなら、日本は世界一の「寝たきり老人大国」だからだ。

 現在、全国で約200万人の高齢者が、寝たきりで暮していると言われている。そのなかには、人工呼吸器を付けて生かされている人、口から食物を摂れなくなったのに胃瘻を取り付けられて生かされている人などが、何十万人もいるはずだ。この人たちは、自身ではなにもできず、他人の支えがなければ生きていけない。これが「長寿大国」の現実だから、平均寿命がいくら伸びても意味はないのだ。

 問題は、いくつまで健康で、他人の助けを借りずに暮らせるからだからだ。

   

  厚労省では、4年ごとの調査に基づいて、健康寿命を発表している。それによると、男性は71.19歳、女性は74.21歳(2014年現在)。

 とすると、平均寿命で死ぬと仮定すると、男性で約9年、女性で約13年もの期間が「健康ではない期間」があることになる。ここに掲載した図が、その健康ではない期間を端的に表している。

 平均寿命より、不健康期間を短くすることが、本当の高齢者対策であり、本当の医療ではないだろうか?

 

 
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