24/04/02●日小林製薬の「紅麹」の健康被害問題が続く。健康食品の多くは効果は根拠が不明 |
小林製薬が製造した「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、厚生労働省は2日、4月1日時点での入院者数が166人になったと明らかにした。死者は5人。相談件数は連日増えている。 これまでの報道だと、どうやら「プベルル酸」が犯人ということになるらしい。紅麹原料は、いずれも紅麹菌の同じ株から作られていて、一部に想定していない「プベルル酸」とみられる成分が含まれていたため、それを摂取した人が健康被害にあったという。 いずれにしても、こうしたことが起こる背景には、健康食品、サプリメントのブームがある。それを作り出しているのは、やはり、高齢社会だろう。歳をとって健康を害するほど、人は何か頼る。クスリではかなわない。健康維持を健康食品に求まる。しかし、私は医者という立場から、健康食品にはきわめて懐疑的だ。
現在、健康食品の市場規模は、メーカー出荷金額ベースで約9000億円である。コロナ禍で一時的に縮小したが、昨年から大幅に回復している。健康食品一般に言えることは、効果をうたってはいるものの、その根拠が不明だということだ。 |