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誰もが悩む渡し方と相場
誰もが悩む渡し方と相場 - 病院、医者によって違う「謝礼」のランク PDF 印刷 Eメール
記事索引
誰もが悩む渡し方と相場
謝礼を受け取らない医者はほぼいない
「謝礼お断り」の貼り紙は逆の意味
「謝礼」にはれっきとした相場がある
病院、医者によって違う「謝礼」のランク
「謝礼」の相場と医者の腕との関係
医者に実績を聞かないと「謝礼」は死に金になる
払うと決めたらあくまでドライに
診察の仕方によって2つの封筒を使い分ける
全てのページ
 手術謝礼1回100万円。そんな高額な名医は別として、世間一般の「謝礼」の相場とは、どんなものだろうか? 
 以下は私が見聞した話だ。
 
 まず、謝礼をもらう頻度、その金額などがいちばん多いのは、私立大学の外科の教授だろう。もちろん、手術の難易度によって金額は違ってくるが、一般的に1回の手術で5万円から10万円といったところである。国立大学の教授も1回当たりの金額は同じだが、1カ月にならすと私立大学の教授の方が謝礼の総額は多い。この違いは手術の多寡に関係する。

 私の知り合いの私大教授で、月平均100万円ぐらいの謝礼をもらっている。給与と合わせると二千数百万円。これでも同期の開業医より数百万少ないと嘆いていた。

 私のところに寄せられる相談者の話、あるいは、私の本の読者の投書、そして私が聞いた話などから、私は患者さんが実際に謝礼をいくら支払ったかが、だいたい想像がつく。 
 それを整理すると、次のようになる。

 研修医や助手に3万円~5万円、主治医に10万円~20万円、手術の執刀医に10万円~30万円、麻酔科医に10万円といったところが、相場だろう。  

 また、ある主治医の場合、入院前、手術前、手術後の3回にわたって各20万円ずつ総額60万円が「謝礼」として渡っていた例があった。この立て続けに3回というのが気になるが、それにしても入院前の「謝礼」とは、紹介料とか口利き料ということだろうか。
 もちろん、これは、東京などの大都市部の病院と地方の病院とでは、かなりの格差がある。
 
 以前、都内有名病院の数人の医者に、「謝礼」についての話を聞いたことがある。彼らの話を総合すると、「謝礼」はお祝い事のご祝儀のように、「一、三、五……」という相場になっていた。
 実際には、これにゼロが1つ増えた金額で、たとえば私立のT医大の相場は、助手から講師、助教授、教授とその地位や肩書に応じて10万円、30万円、50万円といったランクがある。その上の「七、九」という数字はご祝儀と同様に忌み嫌われていて、50万円から上は一気に100万円になる。読者からの投書にもあったが、こういう高額な「謝礼」をもらうのはT医大でも主任教授、診療部長クラスである。

 科別に見れば、やはり直接「命にかかわる」という印象の強い一般外科が、最も「謝礼」が多い。整形外科や内科は「謝礼」の相場が外科に比べて四、五割程度低く、患者の「謝礼」に対する意識も薄いようだ。それでも入院すると、病棟の主任看護婦などが担当医師に「謝礼」を持って行くように指示するケースもある。

 国公立病院の外科部長などでも、「謝礼」1回当たりの金額は私立医大の教授と同じように5万円から10万円。月平均で4、50万円ぐらいが相場だ。      


 
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