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Doctor's Eye(私の視点・報告&医療ニュース)

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09/11/21●来年度後期医療保険料 13.8%上昇 厚労省が修正 PDF 印刷

 厚生労働省は20日、2010年度の後期高齢者医療制度の保険料が、全国平均で現行より約13.8%上昇すると発表した。10月下旬には同10.4%の上昇を見込んでいたが、医療費の伸びが当初の試算より大きくなったため、修正発表となった。

 ただし、この上昇分は、来年の通常国会で高齢者医療確保法の一部改正を行い、都道府県が積み立てている専用の財政安定化基金を各都道府県広域連合が活用すれば、まかなえるとしている。現在、後期高齢者医療制度の09年度の1人当たり保険料は、全国平均で6万1924円である。

 厚労省は当初、09年度第2次補正予算案に上昇抑制のための予算計上を求めることを検討していたが、基金の活用でまかなえると判断した。

 
09/11/01■「開業医の月収208万円、勤務医の1.7倍」と発表。今後のどう改善されるのか? 診療報酬はどうなるのか? PDF 印刷
 厚生労働省は10月30日、2009年6月時点の医療経済実態調査結果を中央社会保険医療協議会(中医協)に提示した。開業医の平均月収は208万2000円で、前回2007年6月時点の208万6000円から0.2%低下。病院勤務医は123万2000円で前回117万9000円から4.5%上昇したが、開業医と勤務医ではなお約1.7倍の格差があった。

 この発表を受けて。今後、中医協では、診療報酬の改定を向けての議論が進んでいくが、はたしてどうなるのか? 私の周囲の医療関係者の声を聞くと、「はたしてうまく行くのか」「なんか覚束ない」「民主党は乱暴すぎる」「長妻厚労相ではダメだ」と、かなり手厳しい。

 民主党新政権は「病院勤務医の処遇改善」を政策の1つの柱として掲げてきた。「開業医を多く抱える日本医師会(日医)が強い発言力を持ち、自らに有利な価格設定をしている」と、中医協からの日医排除を図った。
 その結果、日医の代表委員3人は全員外されることになり、7人の診療側委員のうち、病院出身者は3人と過去最多になった。この中医協の委員入れ替えは、民主党の政策からいって当然ではあるが、乱暴すぎるとの声も強いのだ。
 いずれにせよ、今後の焦点は、それで政策実現ができるかどうかである。

 当面の課題は、開業医710円、中小病院600円という、2回目以降の診察にかかる再診料の価格である。民主党は、勤務医に不利なこの価格を見直し、待遇の改善を目指していくことになろう。
 これまでの自民党政権は、2002年以降、診療報酬全体を4回連続で減額してきている。したがって、「増額」を公約している民主党政権になった以上、2010年度改定はプラスとなるのは間違いない。
 しかし、医療費が財政を圧迫し続ける現実から背を向けることは許されない。

 民主党の医療政策を実現するには、診療報酬本体の5%(国庫負担約4300億円)アップを要するとの見方がある。しかし、それは国民の窓口負担に大きくはね返る。これ以上の負担を、はたして国民が許してくれるかどうか、極めて難しいと思われる。そのため、増加幅を3%程度に抑え、一部財源を医療機関への補助金に回す案も浮上している。
 しかし、これでは、間を取っただけで、
 いずれにしても、診療報酬の伸びをいかに抑えていくかが鍵だ。単に、診療報酬を増額していくだけなら誰にでもできる。
 
09/10/28■日医を排除した民主党。確かに改革だがはたして大丈夫か? PDF 印刷
 診療報酬の点数を決める厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)から、日本医師会(日医)の推薦委員が排除されることになった。
 10月30日の中医協を前に、長妻昭厚労相は、任期切れとなった3人全員を外し、地方医師会の代表2人と大学病院代表1人とに差し替える人事を発表した。

 中医協委員30人のうち、医師など診療側委員は7人で構成される。このうち3人は、日医の副会長や常任理事といった役員の「指定席」だった。医療の専門知識を必要とする中医協では、これまで日医の委員が議論をリードしてきた。

 しかし、鳩山政権は来年の診療報酬改定で、勤務医の待遇改善を図る方針を示している。したがって、今回の処置は、開業医の発言力が強い日医の影響力を薄め、政府の方針に理解のある委員を増やそうとしたものだ。その意味で「改革」ではあるが、必ずしも改革とはならない可能性もある。

の判断は、改革の意思を示すものと言えなくもない。

 というのは、日医の全員を1度に外すやり方は、あまりに図式的だからだ、こんなことをしたら、勤務医と開業医の対立がいたずらに煽られるだけだからである。
 これでは、議論は不毛だ。要は、委員の顔ぶれを変えることではない。どのように、国民本位の医療制度の改革をするか? どのように医療費の増額を抑え、現場の医師の待遇改善を図るかである。
「長妻さんは年金は専門家だが、医療は素人。まるでわかっていない」と、私の周囲の多くの医者が懸念していることをつけ加えておきたい。
 
09/10/19■新型インフルエンザで専門家も苦慮。接種回数決まらず PDF 印刷

 新型インフルエンザのワクチン接種をめぐり意見が分かれている。10月19日、厚生労働省で開かれたワクチン接種回数に関しての議論でも、専門家の意見はまとまらなかった。その結果、足立信也政務官は、妊婦や持病のある人の接種回数を2回から1回に変更するかどうかは、実験的な調査をしてから判断するという方針を発表した。また、妊婦や持病のある人の接種回数は今後の検討課題とすることを決めた。同日始まった医療従事者への接種回数は当面、1回ということになった。

 今年の春から、新型インフルエンザ(A型H1N1)は、豚インフルエンザ(swine flu)と呼ばれたように、当初は豚に感染して呼吸器症状を起こすものだった。それが、やがて人から人に感染しやすい新型インフルエンザウイルスになった、と考えられている。

 19日の会議に先立つ16日の専門家の意見交換会では、臨床試験の中間報告のデータが示され、専門家らは「13歳以上は原則として1回接種」とする方針で合意していた。しかし、足立政務官は19日夜、「専門家の合意で決めるのは拙速だ」として会議を招集した。こうした議論を受け、長妻昭厚労相は接種の回数や時期についての方針を決めることになった。

 いずれにせよ、新型だけにまだ確定できないことが多い。ただ、今後さらに発生と感染が拡大していくかは、余談を許さない状況にある。すでに、患者の発件数から見て、全国平均で注意報レベルを超えていること、そして、ワクチンの数が足りないことが明らかになっている。

 しかし、いたずらに不安になるのは、よくない。報道を見て、冷静に判断して行くことがもっとも望ましい。

最終更新 2009年 11月 01日(日曜日) 15:01
 
09/10/09■後期高齢者医療の新制度移行は、なんと2013年度 PDF 印刷
 長妻昭厚生労働相ら政務三役は、8日、75歳以上の約1360万人が加入する後期高齢者医療制度について、廃止の時期を2012年度末と発表した。したがって、新制度に移行するのは、2013年度となり、あと4年も現行制度が続くことになった。

 民主党のマニフェストは、学費補助など、次々に後退を見せ始めているが、4年も先送りされるとなると、見通しはかなり不透明になる。詳細な制度設計に向け、今月中にも有識者や自治体関係者らでつくる検討会議を設置。約1年かけて制度改革大綱を定め、2011年に関連法案を国会へ提出するというが、そのとき、政権はどうなっているだろうか?
 後期医療制度は2008年4月に導入されたが、75歳で区分したことから「姥捨山」などと批判が続出。民主党は衆院選マニフェストで廃止を掲げ、長妻厚労相も明言していた。

 新制度では、(1)現在のような年齢区分はやめる(2)以前の老人保健制度には戻さない(3)後期医療廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援する(4)個々の高齢者に急激な負担の増減がないようにする―などの点が基本方針。この方針は変わらないというが、これから討議が始まるのだから、どうなるかわからない。
 ただ、現行制度では、現役世代の将来負担の膨張に歯止めがかからないので、この点だけは早急に改善してもらいたい。そうしないと、現役世代はかわいそうである。
 
09/10/08■看護師不足なのに、外国人看護師は7年で帰国させる愚 PDF 印刷
 10月7日付けの読売新聞に、”外国人看護師、在留期限「7年」の壁 言葉の壁は越えたのに…”という記事が掲載されている。これは、日本の看護師養成校で学び、資格を取ったベトナム人看護師たちが、7年の在留期間が切れるのを前に「日本で働き続けたい」と訴えているということをルポしたものだ。

 現在、「医療」の在留資格で滞在する外国人医師・看護師らは、昨年末で計199人。就業看護師が約87万7000人なので、外国人が占める割合は小さいが、看護師不足が深刻化しているのに、この処置はない。また、同じ外国人看護師でも経済連携協定(EPA)で来日したインドネシア人らは資格を取れば就労期間の制限がないから、ベトナム人に対してこの規定を厳格に適用するのは、不公平になりかねない。

 日本は、ただでさえ外国の人材を受け入れない国として有名だが、こんなことを続けていると、少子高齢化のなか、専門職人材はどんどん減少していくだけだ。また、国際交流の面からいっても、国のイメージにマイナスになる。日本で働きたいという人、それも専門職なら、どんどん受け入れるべきだろう。とくに、彼女たちは6年も日本で過ごし、日本語も達者だし、日本の文化にもなじんでいる。ある意味で、日本人の看護師よりよく働く。

 読売の記事によると、日本看護協会の小川忍常任理事は「外国人看護師は研修の一環として受け入れるという国の立場を堅持すべきだ。医療現場の看護師不足は深刻だが、それを外国人で補うのではなく、潜在看護師の復帰などに向け、労働環境を改善するのが先」と反対しているが、首を傾げざるをえない。
 
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